カテゴリ
以前の記事
2011年 12月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 08月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 03月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 03月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 04月 フォロー中のブログ
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2006年 03月 17日
ついにやってきました実習棟。ここには電気機関車2台とディーゼル機関車1台の、訓練用シミュレーターが置いてあるのですが、一時期はやった「電○でGO」とはその規模が格段に違います。なんと使われているのはかつて実際に第一線で活躍していた機関車で、本物の運転台を使って操縦できる上に、その運転と連動して内部の機械がちゃんと動作するようになっているのです。これによって、実際の走行に即した操縦体験が出来る上、同時に内部構造の確認が出来るようになっています。
まずは手始めにディーゼル機関車(DE10型)の操縦を体験します。指導教官の方の指導のもと、ノッチ(自動車のアクセルに相当します)を動かすと、独特のエンジン音をうならせながら機関車はゆっくりと進み始めました。列車は快適に走行(?)していますが、H君のお父様(この機関車の運転免許保有)曰く、この機関車は揺れが相当ひどく、エンジンの熱などとも相まって実際の運転はこんな楽なものではないとのこと。 私の運転はこのまま順調に行くかと思いきや、加速のし過ぎで機関車の設計速度をうっかりオーバーしてしまいました。リミッターが作動して非常ブレーキがかかり、列車は急停止したのですが、それにしてもブレーキ音のうるさいこと!電車とは違い、貨物列車のブレーキは空気ブレーキしか存在しないので、非常ブレーキをかけようものなら耳が張り裂けんばかりのけたたましい音が鳴るのです。あぁびっくりした。 続いてH君の操縦。順調に走って行ったものの、駅に停車する際赤信号で止まりきれず、ATSが発動。非常ブレーキが作動し、またも恐怖を味わう私でした。最後に運転したK君にいたっては、最新鋭の安全装置であるATS-Pを意図的に作動させてしまうなど、非常ブレーキのオンパレード。耳が壊れそうでした。 次に動かしたのはEF81型電気機関車。この機関車は直流電源・交流電源のどちらが使われている区間でも運転できる優れものです。 我々は再び運転台に座り、前方を見たのですが、画面の右側になにやら複雑怪奇な電気回路らしきものを発見。教官の方曰く、これはこの機関車の実際の回路図で、運転中の回路構成がわかるようになっているそう。実際にH君がマスコンを入れていくと、回路図のランプが点灯し、刻一刻と変化していくのが手にとるようにわかります。文系とはいえ、私も電気機関車の構造的な仕組みを少しかじったことがあるのですが、それまであまりよくわからなかった「抵抗を抜く」というような概念も、実際の回路の動きを視覚的に把握することですっきり理解することが出来ました。さすが研修用施設。 そんなことを考えていると、列車はデッドセクションと呼ばれる区間に進入しました。ここで架線(線路の上に吊り下げられている電線)に流れている電力が直流から交流へ(当然逆もあり。)切り替わるので、機関車もそれにあわせて回路構成を切り替えなければなりません。教官の指示に従って、H君が切り替えスイッチを直流側から交流側へと動かしました。すると「ブン!」とけたたましい(しかし、私にとっては懐かしい)音が響き、車内は真っ暗になりました。この間も列車は惰性で走行しています。(アクセルを離すとスピードが落ちる車と違って、電車は急には止まれないというのがここからもわかりますね。)やがて列車は交流区間に入ると、内部回路がそれを検知して再び電源が入りました。ここで運転は僕へと交代です。 ただ運転するだけでは面白くないので、異常時訓練を行ってみることにしました。今僕は、線路に人が立ち入っているのを発見。直ちに運転台にある「緊急」と書かれた、赤いボタンを押しました。すると警笛がけたたましく鳴り響き、列車はパンタグラフを下げた上非常ブレーキで急停止。あのエアブレーキの音がまたも耳に襲い掛かります。さらに、防護無線と呼ばれる緊急時用の無線が作動して、周辺を走行中の列車も急停止させるのです。 列車は無事停止しました。どうやら立ち入った人は近所の農家のおばちゃんだったようです。ここでH君のお父さんが、機関車に搭載された本物の無線機を使って指令所へ無線連絡。指令官(研修用施設なので、指令官はもちろん指導教官です)との実際のやり取りを再現してくださいました。 安全が確認できたところで、復帰の動作を行い、(これがまたややこしい!)列車はゆっくりと走り始めました。これが本物なら、たぶん今頃上野駅の電光掲示板にでも、「常磐線は、線路内に人が立ち入った影響で遅れが出ています」とでも表示されていることでしょうが、これはあくまでシミュレーター。時間を気にすることなく、本物の運転台での運転疑似体験を楽しむ私でした。 他にもEF65型と呼ばれる直流専用の電気機関車の運転を体験した後、さらに検査・修理担当者の研修庫へと向かいました。
by krc_blog
| 2006-03-17 01:21
| 全体活動記録
|
ファン申請 |
||